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bitmain「Antminer S9i」とは

マイニング(採掘)において世界の70%~80%のシェアを誇る中国のBitmain社が販売している仮想通貨マイニング(採掘)に特化したマイニングASICが「Antminer S9i」です。
16nmのチップを搭載しており、1秒間に14兆回の演算(14テラハッシュ/秒)が可能とされています。
対応の暗号通貨は「SHA256」、ビットコイン(BTC)とビットコインキャッシュ(BCH)のマイニング(採掘)に特化したASICマシンとなります。
ASICとは
一般的なパソコンは色んな用途で使用されていると思いますが、ASICはある専門の分野に特化した目的で作成されたコンピューターマシンとなります。
マイニングにはマイニングに特化したマシンを用意した方が効率的です。他の機能を全て犠牲にしていますので、得意分野だけに性能を集中させる事で効率的な作業(演算)を可能とします。
「Application Specific Integrated Circuit」の頭文字を略して「ASIC」です。意味としては「特定の目的の為に作成された集積回路」となります。
マイニング世界最大手「Bitmain社」とは
Bitmain社はマイニング(採掘)の分野では世界一有名な企業と言っていいかもしれません。ビットコインのマイニング(採掘)用のASICチップの開発、販売、そしてマイニングを行う企業として世界シェアの過半数を占めており、そのシェアに大きく寄与しているのが「Antminer S9i」です。
またBitmain社のCEO「ジハン・ウー氏」の発言は仮想通貨市場でも大きな影響力が有るといわれています。世界シェアで過半数以上を占める企業のCEOですから、強い発言力があるというのも頷けます。
Bitmain社が手掛けるクラウドマイニング「Hashnest(ハッシュネスト)」
Antminer S9iの価格と買い方まとめ

2018年6月後半時点では価格は「709米ドル」となっています。これに電源ユニットも購入費用に含めると日本円で8万~11万円の範囲内で購入出来ます(時期や為替状況により変動)。
公式HPで購入する事が出来ますが、世界中のマイナー(採掘者)に利用されているマシンなので、中古で購入する事も可能かもしれません。少しでも安く購入したい方はオークションサイトやフリマアプリなどチェックしておく事を推奨します。
Antminer S9iの性能(スペック)
ハッシュパワー | 14Th/s |
消費電力(w) | 1375w |
予想PC電気代 | 19,800円 |
採掘量 | 0.02520760704 |
売却益(JPY)/月 | 23,947円 |
収益(JPY)/月 | 4,147円 |
回収期間(月) | 26.64 |
月利 | 3.75% |
年利 | 45.04% |
※BTC価格;950,000円、電気代(Kw単価)日本20円計算の場合
Antminer S9i 比較メリットまとめ
Bitmain社の「Antminer S9i」は世界中で過半数を超えるシェアを獲得していますが、今後は2018年6月にGMOインターネットが発表した「GMO minerB2」が事実上の競合となる事が予想されます。
中国BITMAIN社のマイニングマシン「Antminer S9i」
- 消費電力:1320ワット
- ハッシュパワー:14TH/s
- 1テラハッシュ/秒あたりの消費電力:約94ワット
GMOインターネットのマイニングマシン「GMO miner B2」
- 消費電力:1950ワット
- ハッシュパワー:24TH/s
- 1テラハッシュ/秒あたりの消費電力約81ワット
性能の面ではGMOのマイニングマシンに負けているのは上記を見れば分かりますが、性能やスペックでは負けていても、実際に稼働をした場合のメリットはまた別の話となります。
マイニング投資を前向きに検討する方にとって、一番重視するポイントは「利益が出るのか」「どれ位の利回りが見込めるのか」に比重を置かれている方が殆どだと思います。
GMOインターネットが発表した「GMO minerB2」と比較して「Antminer S9i」にはどんなメリットがあるのか、まとめておくのでご参照下さい。
Antminer S9iの方が価格が安い
マイニング(採掘)を開始する際に一番最初に必要となるのがマイニングASICです。初期投資費用にお金が掛かり過ぎると回収に時間が掛かりますし、マシンを長く稼働させれば故障のリスクも高まる事となります。
GMOが発表した「GMO minerB2」の価格は2018年6月現在で約22万円(1999米ドル)ですが、「Antminer S9i」は日本円で約8~11万円程で購入出来ます(時期や為替状況により変動)。つまりマイニングマシン1台あたりの単価は「GMO minerB2」の半分以下という事になります。
Antminer S9iを2台稼働した方が利益幅が大きい可能性が高い
「Antminer S9i」の方がマシン本体の価格が安い事は分かりました。しかも価格は半額以下です。つまり、「GMO minerB2」1台と「Antminer S9i」2台でマイニング(採掘)を行った場合、どちらがより多く利益幅を取れるのかを考慮する必要があります。
これに関しては実際に稼働してみないと分からない部分も多いのですが、あくまで個人的な見解では「GMO minerB2」1台では、「演算能力」「電力あたりのパフォーマンス」を考慮しても2倍以上の価格差を埋めるのは難しいのではないか、と考えます。
Antminer S9iは世界中のマイナー(採掘者)に利用されている実績がある
これも大きいと思います。
世界中でBitmain社の「Antminer S9i」が稼働されています。つまり世界中のマイナー(採掘者)からシェアを勝ち取って来た信頼と実績がある訳です。
勿論、GMOインターネットは日本企業ですので、日本人がマイニング(採掘)するという視点では「安心感」や「サポートを受けられる」などのサービス面で優れていると思います。
しかしマイニング(採掘)はあくまで世界中のマイナー(採掘者)との競争です。しっかりと利益を取って行く為には客観的な判断が必要かもしれません。
Antminer S9i まとめ
性能スペックでは遥かに上を行く「GMO minerB2」ですが、実際稼働をする事を考慮すれば「Antminer S9i」が優れている点も見えて来ました。何故「Antminer S9i」が世界で過半数を超えるシェアを獲得出来たのか、それはコストパフォーマンスに優れているからといえるかもしれません。
Bitmain社も「GMO minerB2」に競合したマイニングマシンの開発をするでしょうし、今後マイニングASICは次世代機へ移行していく事が予想されます。
クラウドマイニングサービスにも大きな影響を与えるかもしれませんので、マイニングマシンの性能や開発状況など常時チェックしておく必要がありそうです。