東証2部に上場している企業アクロディアが2018年7月17日に日本国内に仮想通貨のマイニングファームの設営をする事を発表しました。
アクロディア自体はスマホゲームなど携帯電話ソフト開発などを主力にしている企業ですが、突然の仮想通貨事業への参入を発表した事で市場を大きく騒がせたようです。
その詳細は本ページではまとめたいと思います。
目次
アクロディアが設営するマイニングファームの場所は?

アクロディアがマイニングファームを設営するのは「長野県佐久市臼田地区」です。長野県と群馬県の県境近くにあるエリアとなります。地図で見ると軽井沢が近いですね。ちなみに臼田地区と言えば、JAXA管轄の臼田宇宙空間観測所があるエリアです。
宇宙探査機に向けて動作指令を送信したり、探査機からの観測データを受信する為の巨大なアンテナが設置されています。都市雑音や航空路など観測に支障のある電波が少ない場所が選ばれたそうです。

他にも複数のメガソーラー発電所やシチズン、TDK、サンテックパワーなどの企業生産拠点が集まっているそうです。
アクロディアが長野県にマイニングファームを設営するメリット

- 初期費用を抑えられる
佐久市の企業誘致施策「佐久市産業立地応援プラン2018」を活用する事で、土地取得及び設備投資などの初期費用を抑えられる。
- 工場設営に適した地勢と気候
佐久市の地下に活断層は無く、地震災害リスクが少なく、内陸性の気候で夏場でも朝夕は涼しく、マイニングマシンの管理に適している。
- 太陽光発電メガソーラーが全国トップレベル
マイニング(採掘)をする際に重視しなければならないランニングコストに電気代ですが、佐久市は年間を通して湿度が低く晴天率が高い為、太陽光発電のメガソーラー発電所に注力しており、日本国内にしては安価に電力を活用出来るようです。
- 友好都市エストニア共和国サク市への事業展開
北欧エストニア共和国のサク市はSkype発祥のIT大国として評価が高い。
アクロディアが提供予定の「クラウドマイニング」サービス
アクロディアが今回発表したマイニング事業は全て自己資金の運用を目的としており、第三者の試算管理は行わない方針との事です。マイニングで獲得した報酬に関しては、今後の事業展開へ向けて再投資するとの事。
但し、第三者の資産運用としてのマイニング事業も検討するとしており、日本国内でクラウドマイニング事業を行う可能性も示唆しています。
また、アクロディアではブロックチェーン技術者の人材育成にも注力するようで、ブロックチェーン技術者養成セミナー「BLOCKCHAIN COLLEGE」の開講も発表しています。今後、仮想通貨事業に大きく注力していく方針のようです。
アクロディアが設営するマイニングファーム まとめ

アクロディアが長野県佐久市にマイニングファームを設営する事を発表しましたが、日本国内で大規模なマイニングファームを設営するのは、DMMに次いで2番目かもしれません。(DMMは石川県金沢市に大規模マイニングファームを設営、稼働も開始しています)
アクロディアの場合は地方自治体の優遇制度を利用して初期費用などのコストを抑えられそうですが、それでも日本国内でのマイニング事業は海外のコストの安い国に比べれば利益率も悪くなる事が予想されます。日本国内で大きく利益を出して行く為には、ビットコインなど仮想通貨価格の上昇が絶対条件になりそうですよね。
マイニング事業を「投資」と考えている方にとっては、一番重要なのが「利回り」だと思いますので、失敗しない為にも、現時点ではコストの低い国で運用をしていくのが一番だと思います。
アクロディアでは、2018年秋にもマイニングファームを完成予定としており、実際に運用を開始するようです。その結果次第では、第三者向けクラウドマイニングサービスを開始する可能性もありそうなので、注目しておきたいですね。