米国リップル社主催のカンファレンスにクリントン元米国大統領が登壇

米国リップル社が主催する仮想通貨やブロックチェーンをテーマとしたカンファレンス「Swell Conference」の壇上に、第42代のアメリカ合衆国大統領を歴任したビル・クリントン氏が登壇しました。
現在は世界的にキャッシュレス決済の波が押し寄せていますが、「Swell Conference(スウェル カンファレンス)」はキャッシュレス決済分野の専門家やブロックチェーン関連企業などが集まり、当局の規制の在り方などを話し合う重要なカンファレンスとなります。
元米国大統領であるビル・クリントン氏がこのカンファレンスに参加し登壇した事は、仮想通貨業界にとってもブロックチェーン業界にとってもとても大きな出来事として受け止められています。
ちなみに昨年はこのカンファレンスに元連邦準備制度理事会議長のベン・ベネイク氏が登壇しています。
クリントン元米国大統領が仮想通貨の規制緩和を訴える

クリントン氏は自身が米国大統領歴任中にインターネットが勃興したことにふれ、「新たなイノベーションに対する規制は、慎重な姿勢が要求されるものであるが、古びた法律を新しいテクノロジーにそのまま適用する事は出来ない。それは金の卵を産む鳥(ガチョウ)を殺してしまう事に繋がる」と発言、仮想通貨における現在の規制に対して緩和すべきである事を強調しました。
米国政府の仮想通貨に関する法規制は、先行きが不透明な状態です。このカンファレンスを主催した米リップル社は、従来からある銀行などの金融機関に歩み寄るスタンスをみせています。例えばリップル社がプロジェクトを進める「xCurrent」や「xRapid」は、銀行などの金融機関同士を繋ぐブリッジ通貨としての役目を担う目的であり、伝統的な金融を壊すものではなく、共存し発展を目指すものです。
ですが、リップル社のXRPは米国では有価証券に区分され、証券としての規制を強く求めている現状となります。また仮想通貨の代表的な通貨であるビットコインのETF(上場投資信託)の実現も、先送りされている現状で仮想通貨コミュニティの不満は日に日に高まっています。
クリントン氏は大統領時代にインターネット関連の法規制を緩やかにした事で、後のテクノロジー発展に繋がった事を強調し発言をしました。この事は、今後の仮想通貨関連の法整備において重要な意味を持つものとなるかもしれません。
世界中の仮想通貨関連企業やブロックチェーン専門家が注目したカンファレンスで、元米国大統領が登壇し、仮想通貨の規制緩和を訴えた事は業界にとっても大きな追い風となる事を期待出来そうです。
尚、クリントン氏は1時間ほどの講演の中で、犯罪やテロリストなどに悪用されない事も新しい技術には必要な事であり課題である事を付けくわえました。また自身の書いた小説の宣伝もされていますが、これはご愛敬でしょうね(笑)。